現在の地元である茨城県猿島郡境町に残しておいた退職金で、小さな家と倉庫を建てて開業してからは、しらみつぶしに茨城県西・埼玉県北・栃木県南の取引先の開拓に走りまわりました。
一日10件、20件、毎日祈りながらベニヤ板を積んで軽トラックを走らせていました。しかし、何度お伺いしても、何件お伺いしても、何も売れませんでした。
この時、私は「会社の力が私の営業力を倍増してくれていたんだ。謙虚に行おう。」と気がづきました。
そして、やっとの思いで初めてのお客様にお世話になることができました。ベニヤ板を何枚かお買い上げいただいたことを、今でもはっきりと覚えており、本当に感謝しています。
その後、ユニットバス、システムキッチン等の普及による時代の変化に対応するために、当社正社員によるユニットバス・システムキッチンの設置工事を開始しました。
メーカーの施工が当たり前の業界で、融通が効く私たちの工事は好評でした。
FAXも何もなかった当時、工務店様は、
当社のような販売店>二次問屋>一次問屋>大手商社>メーカー
という複雑な経路を経てメーカーに工事を発注していました。
そのため、現場で「しまった!ここの用意をしていなかった!」というようなミスがあると工事はストップしてしまい、大変な損害が出ます。
それはそのまま最終消費者であるお客様(お施主様)への負担となっていたようです。
そんな中、水道工事と設置工事を同時に行う上に直接現場を確認できる距離であった当社の存在は工務店様に重宝され喜んでいただいたようです。今もこのシステムは当社の基本となっています。
工程の複雑な新築注文住宅はもちろんのこと住みながら工事を行うため工期が短く、さらに想定外の事態が起きやすいリフォーム工事におきまして非常に喜んでいただけていると自負しております。