給湯器は故障で使えなくなる前に交換を
- リフォームコラム

「お風呂に入ろうとしたら、急にお湯が出なくなった」「台所でお湯を使おうと思ったら水しか出ない」といった、給湯器のトラブルに直面されたことはありませんか? 日常生活で欠かせないお湯を供給する給湯器は、突然の故障に見舞われると非常に困るものです。
特に冬場は生活に大きな支障をきたします。
給湯器の故障は、多くの場合、予期せぬタイミングで発生します。
こちらの記事では、給湯器が故障する前に知っておくべき交換の目安や、万が一の故障時の対応、そして交換のポイントについて詳しく解説します。
大切な家族の生活を守るためにも、給湯器の故障による不便を回避し、計画的な交換を検討することをお勧めします。
目次
給湯器が故障すると困る!備えておきたい知識

給湯器は、私たちの生活においてなくてはならない設備の一つです。
しかし、その寿命は概ね10年程度とされており、特に冬場など使用頻度が高い時期に給湯器が故障すると、お湯が使えなくなり、生活に大きな支障をきたします。
急な故障で慌てないためにも、ご自宅の給湯器について、日頃から基本的な情報を把握しておくことが大切です。
どんな給湯器を使っているか給湯器の確認方法

ご自宅の給湯器のメーカー名、品番、製造年などを把握していますか? 故障や不調が発生した際、これらの情報がスムーズな修理・交換の依頼に不可欠となります。
まずは、ご自宅の給湯器がどのような機種なのかを確認しておきましょう。
取扱説明書を確認
最も確実な方法は、給湯器の取扱説明書を確認することです。
取扱説明書には、製品の型番、性能、使用上の注意点、そしてメーカーの連絡先などが記載されています。
もし、取扱説明書が見当たらない場合は、次の方法で本体を確認しましょう。
給湯器本体の確認
給湯器本体の外装には、多くの場合、メーカー名、型番、製造年などが記載された銘板やシールが貼られています。
特に本体の前面や側面に貼られていることが多いです。
これらをスマートフォンなどで写真に撮っておくと、いざという時にすぐに業者に伝えることができて便利です。
マンションなどの場合はベランダ、戸建ての場合は家の外壁に取り付けられていることが多いです。
調子が悪かったら故障しているか確認しよう

給湯器は突然完全に動かなくなることもありますが、その前に何らかのサインを発していることが少なくありません。
日頃から少しでも調子が悪いと感じたら、以下の症状をチェックし、早めの対応を検討することが、深刻な故障を防ぐ鍵となります。
エラー表示
リモコンに数字やアルファベットのエラーコードが表示されている場合、それは給湯器が何らかの異常を検知しているサインです。
エラーコードはメーカーや機種によって異なりますが、取扱説明書やメーカーのウェブサイトでコードの意味を確認できます。
簡単なリセット操作で復旧する場合もありますが、頻繁にエラーが出る場合は内部の部品に問題がある可能性が高いです。
お湯が出ない
水は出るのにお湯にならない、またはお湯の量が極端に少ないといった症状は、給湯器内部のバーナーや熱交換器、または水量のセンサーなどに問題が発生している可能性を示しています。
冬場に配管が凍結している場合もありますが、それ以外の場合は故障の可能性を疑う必要があります。
温度が安定しない
設定温度でお湯が出ずに、熱くなったり冷たくなったりを繰り返す場合、給湯器内部の温度制御機能や水量制御機能に異常が発生している可能性が高いです。
特にシャワーの使用中に温度が不安定になると、非常に不快なだけでなく、やけどの危険もあります。
異音がする
給湯器を起動した時や使用中に、「ボン」「キュルキュル」「ゴー」といった、普段は聞こえないような大きな異音がする場合、内部のファンやポンプ、あるいは燃焼系部品に異常が発生している可能性があります。
特に爆発音のような「ボン」という音は、不完全燃焼のサインであることもあり、大変危険です。
異音に気づいたら、すぐに使用を停止し、専門業者に点検を依頼してください。
給湯器の交換か修理か判断しよう
給湯器に不調が見られた場合、次に考えるべきは「修理で済むのか」「それとも交換が必要なのか」という点です。
この判断を誤ると、無駄な費用や時間がかかってしまう可能性があります。
専門家である私たちリフォーム業者の視点から、判断のポイントをお伝えします。
修理で対応できる場合

給湯器の使用年数が比較的浅い(製造から7年以内程度)場合や、故障の原因が特定の消耗部品の交換で済む軽微なものである場合は、修理で対応できる可能性が高いです。
例えば、点火装置の不具合、一部のセンサーの故障、あるいはパッキンの劣化による水漏れなどがこれに該当します。
ただし、メーカーが部品を保有しているかどうかが重要になります。
メーカーは製品の製造終了後、一定期間(一般的に10年程度)は補修用部品を保有していますが、それ以降は部品がなくなり、修理ができなくなることがほとんどです。
交換が必要な場合

修理ではなく交換が必要となるのは、主に以下のケースです。
使用年数が長期間(概ね10年以上)経過している
給湯器の寿命は10年程度とされており、10年を超えると給湯器の故障リスクが急激に高まります。
一時的に修理できたとしても、すぐに別の箇所が故障する「いたちごっこ」になる可能性が高く、費用対効果を考えると交換が合理的です。
主要部品(熱交換器など)の故障
熱交換器や基板といった主要な部品が故障した場合、部品代が高額になることが多く、修理費用が新品への交換費用に近づいてしまうことがあります。
部品の保有期間が過ぎている
前述の通り、製造終了から長期間が経過し、メーカーに修理用の部品在庫がない場合は、修理を依頼したくても物理的に不可能です。
何度も同じ箇所が故障する
短期間に同じ、あるいは異なる複数の箇所で不具合が発生する場合、給湯器全体が老朽化しているサインであり、交換を強くお勧めします。
給湯器は壊れる前に交換しよう

最も理想的なのは、給湯器が完全に故障して使えなくなる前に、計画的に交換を行うことです。
突然の故障では、機種選びに時間をかける余裕もなく、高額な「緊急対応費用」が発生することもあります。
事前の準備と交換が、結果的に最も経済的で安心できる方法と言えます。
給湯器を交換する目安

給湯器の交換は、製造から8年〜10年を目安に検討を始めるのが賢明です。
この時期を過ぎると、メーカーが補修用部品の供給を停止し始める可能性が高まり、万が一の故障時に修理ができないリスクが高まります。
また、10年を超えると、燃焼効率の低下などにより、ガス代や電気代が高くなるケースもあります。
最新の給湯器、例えば高効率なエコジョーズなどに交換することで、日々のランニングコストが下がり、交換費用を数年で回収できる可能性もあります。
最新機種への交換のメリット

古い給湯器を使い続けることには、突然の給湯器の故障リスクだけでなく、エネルギー効率の面でもデメリットがあります。
最新の給湯器は、省エネ性能が格段に向上しており、月々の光熱費の削減に貢献します。
エコジョーズ(潜熱回収型給湯器)
これまで捨てられていた排気熱を再利用し、給湯に必要なエネルギーを少なく抑えることができます。
従来型に比べてガス代が年間で数千円〜数万円安くなることもあります。
エコキュート(貯湯式電気給湯器)
エコキュートや電気温水器などの貯湯式給湯器は、災害対策として非常に優れています。
タンク内にお湯(水)が貯蔵されているため、断水が発生しても、タンク下部の「非常用取水栓」から水やお湯を直接取り出すことができます。
交換費用

給湯器の交換費用は、主に「給湯器本体の価格」と「工事費用」で構成されます。
機種のグレードや設置場所の状況によって費用は大きく変動します。
給湯器本体の価格
一般的に、標準的な給湯専用機やオートタイプよりも、フルオートタイプやエコジョーズなどの高機能機種の方が本体価格は高くなります。
ご家庭の使用状況(お風呂の追い焚きや保温の頻度、給湯量など)を考慮し、必要な機能と予算のバランスを考えて機種を選定することが重要です。
専門業者に相談することで、最適な機種を提案してもらえます。
工事費用
工事費用は、既存の給湯器からの交換であれば比較的シンプルですが、設置場所の変更や、従来型からエコジョーズへの交換(ドレン排水工事が必要)など、追加の工事が発生する場合には高くなることがあります。
複数の業者から相見積もりを取り、工事内容と費用の内訳をしっかりと比較検討することをお勧めします。
また、DIYでの補修や交換は、安全上の観点から推奨できません。
ガスや電気を扱う専門的な工事であり、資格が必要です。必ず専門の業者に依頼してください。
給湯器は、毎日の生活を支える重要なインフラです。
突然の給湯器の故障で困らないためにも、築年数や使用年数を考慮に入れ、計画的な交換を検討しましょう。
ご不明な点やご相談がありましたら、ぜひ【星のリフォームコメット】にご相談ください。




